◆ 研修について

2023年12月9日から2024年1月20日までの期間、4つの施設の園長、主任、副主任の合計12名を対象に、オンライン形式で『7つの習慣®』を取り入れた研修を実施しました。現代の保育現場は、単なる「量」の拡大ではなく「質」の向上が求められる時代へと変化しています。そのため、保育者が自己リーダーシップを発揮し、園の文化や組織風土を築いていくことが重要となります。

本研修では、スライドを用いた講義に加え、実践的なグループワークを行い、保育現場で即活用できるスキルや視点を深めることを目的としました。オンライン環境下での実施でしたが、参加者の積極的な姿勢により、円滑に進めることができました。

研修では、『7つの習慣®』のエッセンスを分かりやすく伝えるため、専用の資料や10本のVTRを活用しました。また、実際の保育現場で起こる30のケーススタディを基にした個人・グループワークを行い、それぞれの視点から課題を考え、意見を交換しました。

さらに、学びを日常の実践につなげるために、各自が取り組むべき7つのチャレンジ目標を設定しました。すべての習慣をバランスよく学びながらも、特に「主体性を持つこと」や「影響の輪を意識すること」に重点を置き、日々の業務に活かせる学びを深めました。

オンライン形式での研修でしたが、参加者の皆さまは画面越しでも積極的に学ぶ姿勢を見せ、活発な意見交換が行われました。グループワークでは、それぞれが自身の経験をもとに考えを共有し、具体的な実践方法を模索する場面も見られました。

また、研修を通じて自らのリーダーシップや人間関係の構築方法について深く考え、他者との関わり方をより良いものにするためのヒントを得られたとの声が多く寄せられました。オンラインであっても学びを深めることができたことが、今回の研修の成果の一つとなりました。

◆ 参加者の気づきと変化

研修を終えた後、参加者からは「自分自身の考え方を見直すきっかけになった」との感想が寄せられました。

「『刺激と反応』の関係を学び、自分がどんなことに反応してしまうのかを振り返る機会になりました。特に『一時停止ボタン』の考え方が分かりやすく、主体的な行動へと変えていく第一歩になると感じました。」

「『影響の輪』という考え方が印象的でした。自分が抱える問題について、変えられるものと変えられないものを整理し、効果的に対処できるよう意識していきたいです。」

「自己肯定感について考える機会がありました。ミッションステートメントを作るための問いかけの中で、自分が大切にしている価値観に気づくことができました。今後も時間を取って自分と向き合いながら、保育士としての目標を明確にしていきたいです。」

「『自分の終わりを想像して今日をスタートする』という言葉が心に響きました。習慣を意識的に身につけるために、毎日を大切に過ごしていきたいと感じました。」

「書類業務が形式的なものになりがちでしたが、今回の研修をきっかけに、その意義を再確認しました。保育指針や計画書を、監査のためだけでなく、より良い保育につなげるためのものとして活用していきたいと思います。」

「信頼口座の考え方がとても分かりやすく、仕事だけでなく日常生活にも活かせると感じました。特に、信頼を積み重ねることの大切さを改めて認識し、同僚や保護者との関係をより良いものにしていきたいと思います。」

「『まず相手を理解し、そして理解される』という習慣が印象に残りました。今まで無意識のうちに自分の意見を優先していたことに気づき、今後はしっかりと相手の話を聴くことを心がけていきます。」

「時間管理について学び、『大きな石』の考え方を実践していきたいと思いました。日々の業務の中で、優先すべきことを見極めながら計画的に行動していきます。」

◆ 最後に…

知識やスキルを持っている保育士でも、職場の人間関係によってその働き方は大きく変化します。特に園長や主任といったリーダーの振る舞いが、職員のモチベーションに大きな影響を与えます。時代とともに変化する価値観を理解しながら、職員一人ひとりが生き生きと働ける環境をつくることが、質の高い保育につながります。

私たちは、本研修を通して、リーダーが持つべき自己リーダーシップと他者との関わり方を学ぶ場を提供しました。この学びが、実際の現場で活かされ、より良い園づくりにつながることを願っています。

次回の研修については未定ですが、今後も継続的に学びの機会を提供し、保育の質の向上に貢献していきたいと考えています。

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